芭蕉「旅~」の8句

 

芭蕉の発句は985句。「旅~」から始まる句は次の8句である。それに付句を添えてみた拙作をここに掲げる。

(楽しむ芭蕉全発句シリーズ1『芭蕉との対話』2018年)

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旅人と我が名呼ばれむ初しぐれ 

我が剣持屋敷の芭蕉句碑      
      父子で御影石に彫り込んだ手製のもの
    
堂飛人と我名よは礼無初しく連   芭蕉
笈の小文」出立時に詠まれた発句   
 旅人と我が名呼ばれん初しぐれ
 

10月1日誕生日の花と花言葉歌句

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   10月1日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます 
       
         (拙句)野の風に身を任せ生き松虫草  雅舟
  
【花】マツムシソウマツムシソウ科)   【花言葉】風情 健気

【短歌】むらさきのマツムシソウは高原の靄に滲んで朝を待ちいる    
             
     秋の高原に美しくかれんな花を咲かせるマツムシソウ。その
     淡い紫が朝方立ちこめたもやの中ににじんで、水彩画のよう
       に静かでした。   
              
【季語】 松虫草

【俳句】 摘まずおく松虫草は野の花よ     稲畑 汀子

       惜しみなく風は野にあり松虫草    福田 和子

       松虫草風に紛るる夕べ来し      村井田貞子

【三行詩】行脚僧の持つ鐘が「松虫」

     それに似た実を持つ秋草

     紫の花が高嶺松虫草 

 【万葉歌】 我がやどの草の上白く置く露の身も惜しからず妹に逢はざれば
                                      

 【10月1日誕生の有名人】
     川口松太郎〈1899〉 服部良一〈1907〉 椎名麟三〈1911〉
     乙羽信子〈1924〉 うつみ宮土里〈1943〉 浜田光夫(1943)
                  田代美代子(1943)       柏原芳恵〈1944〉  田中直人(1964)

       ~今日も佳き日でありますように~        

佐藤春夫の詩「海の若者」

 

  海の若者  佐藤春夫

若者は海で生まれた。

風を孕んだ帆の乳房で育った。

すばらしく巨くなった。

或る日 海へ出て

彼は もう 帰らない。

もしかするとあのどっしりした足どりで

海へ大股に歩み込んだのだ。

とり残された者どもは
泣いて小さな墓をたてた。