筆海帳解読2
324 油筒しきり・あつめて一夜庵 一楽
323 ・たしよせめては前に一夜庵 九才金女
322 もる月や・のあるじ一夜庵 十才辰女
321 白魚や鍋すみ一むら火燧灘 可笑
320 一てといふて二のない影ぞ夜月の庵 重長
319 稲積や大黒の山・の・ 信之
318 足を洗ふへし闇焉として庵の月 伴広
317 雪の竹油なくとも一夜窓 祐由
316 とふしてやよむつか竹の油筒 鴨田氏九才小八郎
315 残りける俳道の浜の今も月 吉田氏十一才喜三郎
314 雪の峯や茶塩の山の朗朗 辻氏十二才為七
313 花にくむ庵の志家へや犬築波 吉田氏十一才吉五郎
312 世になるや無語の山の松の秋 吉田氏十一才太郎
311 風の路勢よ花の下・寐一夜庵 一犬
310 筆おほろにのこり此物語哉一夜庵 一海
309 はなはなくなりにたれそにひととまれるかな 一夜庵 十鶯
308 その吟色雲にのこるなり一夜庵 小新軒楚石
307 影の月や跡とり坊主一夜庵 金毘羅住空無
306 胸を砕ク月集てん一夜庵 村瀬氏一退
305 一夜庵の月 ぬし一樹軒
304 翁寒かつしたて木しからむ火打灘 ・風庵
303 雲に声のこす空ほとゝきす有明浜 一辰
302 へつかはや霰ふるなり火打灘 増田氏常忠
301 夏の月障子引手一夜庵 友幸
300 誰やはなく水鶏の鳴す一夜庵 乙丸
299 人留守にやたとへ花有・一夜庵 楓葉子
298 小銭なくとも月に住ばや一夜庵 十一才寸松
297 ・・はそ秋のよの千夜を一夜庵 西山
296 一夜庵に調なそえそ郭公 子松住 為睡
295 風索々たわ雪をしらふる琴引山 友枝・栄之