愛憎の世に生きて 10首
巷間の歌謡曲のように浮薄なることば弄せし我が人生よ
手入れせずとも草木たち季節来れば花咲き実を結ぶそんな人あり
他人のもの少しアレンジするほどのオリジナリティーなき貧弱者
顔立ちの美醜で人生様変わりする愚かなる世に流されじ
障害のあった方がいいのだと不遜尊大に生きる人の真中で
群衆に家族に嘲罵を受けながら純愛不倫貫きし師あり
人間の醜さもろに露見する酒飲みし過去忘れてしまふ
十人の中に一人くらいは立派なる管理職ありそれも忘れし
心から崇拝してくれし子弟子妹数少なけれど今もつながる
去る者は日々に疎しと言はる世に純愛でつながるあの人この人