欲望の塊みたいな人多しあなたはなぜか女神と思ふ
魔女かとも見える時あれどつくづくと見惚れて居れば聖なる性もつ
花の性持って生まれし君なればさらり醜さ脱ぎ捨ててをり
肉欲に走る俗人多けれどあなたは違ふどこかが違ふ
色域を越えて霊妙不可思議の神の虜となれる人我
色恋の歳にもあらず英霊と対話するにも共に招かる
動物に譬えられたる人あれどいづれ菖蒲か燕子花かな
雨に濡れ汗に濡れたる君の肌ただ幻想の梅雨真昼時
現実に返る間もなく独房の悦楽無限妄想の中
真夜中の幻想の中色欲はすべては消えて色なき世界