「この子を残して」一九四八年 永井隆著 随筆記録作品
長崎で原爆にあい、放射線を浴びて不治の原子病患者として床に臥す父親と、二人の幼い孤児予定者。この三人が生きてゆく正しい道はどこにあるのか。父親が考えたこと、子供たちがしたこと、子供たちに話したいことを、後で読んでもらうために書きに書いた父親の遺言書ともいえる感動の書。
「この子を残して」一九八三年 木下恵介監督 日本映画作品
映画作品『長崎の鐘』でも知られる永井隆の同名手記を原作に、名匠・木下恵介監督が戦争と原爆への怒りを露わにしつつ、親と子の深い絆を描いたヒューマン映画。原民喜の原爆詩「水をください」に曲を付けた歌と共に原爆投下後の地獄絵図を壮大なオペラのようにラストを見せつけるという大胆、かつショッキング、そして秀逸な構成は映
画史上類を見ない。
