2022-03-12 奥の細道冒頭(10首歌) 月日は百代の過客にして行きかふ年もまた旅人 舟の上に生涯を浮かべ馬の口とらえて旅を栖とする 古人も多く旅に死せるあり余も漂泊の思ひ止まず いつの日か片雲の風にさそはれ旅に出る 去年の秋 江上の破屋に独り蜘蛛の古巣をはらひ 春立てる霞の空に白河の関をこえんとする時 そぞろ神につかれ心狂はせて道祖神の招きにあふ ももひきの破れをつづり笠の緒を自ら付けかえ 三里に灸すゆるより松島の月まず心にかかり 住める方は人に譲り杉風が別墅に移る時の一句 草の戸も住み替る代ぞひなの家 はせを