漱石『夢十話』十首化
「百年待っていてください」その後女の墓に真っ白な百合
和尚の「侍なら悟れぬはずはなかろう」が無にはたどり着けず
盲目の子どもを背負って捨ててしまおうと殺したことを思い出す
「手ぬぐいを蛇に変える」と老人はとうとう河から上がってこない
捕虜となって「死ぬ前に恋人に会いたい」と言うも女は淵へ落ちる
運慶は仁王像を彫っているのでなく埋まっている仁王を掘り出している
どこへ行くんだか判らない船でもやっぱり乗っている方がよかった
床屋の鏡の中は別の世界へ女を連れた「庄太郎」疲れた芸者
夫は浪士によって殺されて「こんな悲しい話を夢の中で母から聞いた」
女にさらわれた庄太郎がふらりと帰ってきて女と電車に乗って山へ