愛と平和の世を

  愛と平和の世を

   ―時代の犠牲になった人々を偲びつつー

 戦後七七年目の夏を迎えた。戦後世代の多くなった今、昭和の戦禍について沖縄の悲惨さ・広島長崎原爆ほか様々な悲劇を想起し、多くの戦争犠牲者を偲び慰霊供養する夏―。戦陣に散った人々を偲び、平和の有難さを実感したいものである。郷土に共生する我々がここ一堂に集い、愛と平和の確認と推進に努めたいと念じる。昭和の過ちを繰り返さない、令(うるわ)しい令和を希求したはずの、混迷を極める昨今の世界情勢を危惧し、我々は四国の片隅で、愛と平和の深く根付くことを念じるものである。 

 戦後七七年の今年は、戦没森川義信没後八十年に当たる。

森川義信は、昭和十八年八月十三日 ビルマにて戦病死 行年 二十五歳〕

観音寺市粟井町生家の前に代表作「勾配」の詩碑が建てられている。

 争いを好まない清純な青年が‹けなげに〉必死に生きようとしていた。時代の趨勢は無謀な海外進出の旗印「八紘一宇」を標榜し、勇躍出征して《散華》していった。感覚鋭い清冽の詩人の遺された作品を読むことによって、【時代の傾斜】をいち早く感じ取り、日本の将来を憂慮した思いの深さに迫りたい。

 

   戦後77年 夏 ~愛と平和の集い~ 

  ●詩人森川義信 没後八十年記念 昭和十七年八月十三日没

 観音寺市粟井町出身 詩人 「勾配」の詩で知られる香川県代表詩人

 戦争による時代の傾斜を憂える作品

 ●郷土の戦絵本『柞田飛行場』 観音寺海軍航空隊に基づく創作

 戦争犠牲者の記録・伝承 沖縄返還五十周年

 「さとうきび畑」の歌 独唱・視聴覚映像 

    

【今後の課題】 戦後八十年(昭和百年)まで三年 戦争と平和語り部となれるか

令和四年八月十四日午後二時~ 観音寺市中央図書館二階