一日雨梅雨でもないのに一日雨一生雨なら死んでしまいたい
雨後晴と信じて生きていく晴後雨を諦めとして
雨模様いつか大雨覚悟して一日ひと日の晴れやらぬこころ
雨上がり苦労の後の慰みのはたまた夢の花咲ける空
狭き門掻き分け進み生きて来ずぐずついた空の下に暮らせり
太陽があるとは信じて明けない夜はないと信じて暗夜行路
ベルネーヌ都に雨の降るごとく我が心にも涙降る
詩人たち雨の情緒を愛すゆえ濡れてゆくのも厭わぬ風情
春雨だ濡れてゆこうと言うほどにほの降る雨を道連れにして
馬鈴薯の薄紫の花に降る雨を思へり都の雨に(啄木)