雨(10首歌)

一日雨梅雨でもないのに一日雨一生雨なら死んでしまいたい

雨後晴と信じて生きていく晴後雨を諦めとして

雨模様いつか大雨覚悟して一日ひと日の晴れやらぬこころ

雨上がり苦労の後の慰みのはたまた夢の花咲ける空

狭き門掻き分け進み生きて来ずぐずついた空の下に暮らせり

太陽があるとは信じて明けない夜はないと信じて暗夜行路

ベルネーヌ都に雨の降るごとく我が心にも涙降る

詩人たち雨の情緒を愛すゆえ濡れてゆくのも厭わぬ風情

春雨だ濡れてゆこうと言うほどにほの降る雨を道連れにして

馬鈴薯の薄紫の花に降る雨を思へり都の雨に(啄木)