名月の日の朝方は浮き浮きと歌心ある人を求めて

 人去りて後のしづけき月の面や満月となり照りわたるなり 上田三四二

 朝顔の花咲き出でて仮小屋に今朝迎ふ我らの八月十五日  土岐善麿

 まだ暗き暁前を朝顔は静かに紺の泉を展く 小島ゆかり