
四国電気協会の機関誌「四国と電気」に寄稿した随筆をまとめたものである。「光と翳の連想ー照明の変遷に想うー」のテーマでは「精霊送り火幻想」「明治の洋灯事情」など、「人間曼陀羅」では「平賀源内とエレキテル奇談」「古典にみる雷の世界」そして表題「行雲流水の人生」では学徒出陣で生き残った者の鎮魂の情を披歴。

40歳頃より朝日カルチャーセンターで詩を学ぶ。詩学研究作品に投稿、新人として紹介される。表題詩の末尾で「それでも私は/明るさへ飛び続ける/私の額にはまだ/星のしるしが見えないだろうか」と遥かな高みへ飛翔していく想念が詠まれるいる。22編の詩が収められている。病弱だった幼い頃を「春の鬼」に哀しみをこめる。
