「文は人なり」10 首歌

仏人のジョルジュの言った言葉なり「文は人なり」人柄如実

字の書き方きちんと書く人雑な人「書は人なり」と言ってもいいか

性格も状態も分かる肉声「声は人なり」声音で分かる人の内声

いそいそとまたゆったりと歩くにて「足は人なり」内心分かる

目つきの良い人悪い人それはさて置き「目は人なり」心の窓

すぐ人の悪口雑言言う人あり「口は人なり」口謹まず

家の建て方に心の傲りさつつましさ大体分かる「家は人なり」

華美質素着ている物で分かります「服「装は人なり」身嗜み大事

ただ単なる外形ではなく精神の礼儀作法「Etiquetteは人なり」



 

連翹の花10 首歌

連翹の花のたわみをとびこえて啼くうぐひすの時にちかづく (太田水穂)

塀のうちに連翹咲ける家のありししづかなる街と思ひつつゆく(三ヶ島葦子)

春日てるこの村にいりて/連翹の黄なる花みぬ。/みちべ明るく。(石原純)

いにしへの筑摩の出で湯 鄙さびて、麦原にまじる 連翹の花(釈超空)

連翹の花にとどろくむなぞこに浄く不断のわが泉あり(山田あき)

連翹の咲きし社宅の一区画また帰るなき小さき平和よ(近藤芳美)

月蒼き夜半にいできて連翹の花むら燃ゆる庭に立つなり(岡野弘彦)

にひ草の道にとまどふしばらくをみ声れんげうの花咲くあたり(美智子皇后)

いちにんの訃を聴く夕べ連翹の闇ふくらみて水のうごかず(辺見じゆん)

連翹の黄の花よりも雪よりも我に寂けき大逆の罪(道浦母都子)

概要 画像

 

 

 

性格Onomatopoeia10首歌

すくすくと育つはずなる子供たち芯を止めらる定めぞ辛き

つんつんとすげなく断るお前さんいつからそんな女になった

にこにこと人触りよき付き合いの裏に潜めしものぞ哀しき

わさわさと人にもの言う性格を一旦はいいと思いしものの

えんえんと過去の自慢を吹聴しまた繰り返すことに飽きたり

まじまじと見ていたいもの隠されて消え果てにけり無限世界へ

おいおいと泣けばかわいいと思うものを甘えることを知らない女

わくわくとする人あるを知らずして一生終える男ぞあわれ

ありありと羽衣伝説よみがえる過去の女は皆美しき

しんしんと雪降る夜はいだき合いそのまま溶けて消えてゆきたい

 

 

3月21日誕生日の花と花言葉歌句

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3月21日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます
         
        (拙句)ひたすらに花の心で今日を生く  雅舟 
       
【花】ハナノキ(カエデ科)  【花言葉】 信仰
  
【短歌】紅いろのハナノキの花咲きたりと習いはじめし絵てがみ届く   

     カエデ科のハナノキはハナカエデとも呼ばれて、葉が出る前
     に赤い花を咲かせます。絵手紙を習い始めたという友人から
     真っ赤な花を描いた絵手紙が届きました。
                
【季語】 花楓 卒業
          
【俳句】  花楓しづかにこころ燃ゆるなり      柴田白葉女

      楓咲きまだ見えぬ眼をみひらく子     林  翔

      鉛筆で指す海青し卒業歌           寺山 修司 
        
【三行詩】花の心

     花の木の信仰

       ひたぶるに今日を生きる
  
【万葉歌】おくれ居て恋ひば苦しも朝狩の君が弓にもならまくものを 
                                                                        
【3月21日 誕生日の有名人】
   僧一遍〈1239〉    荻生徂徠〈1666〉    バッハ(1685) 
   若槻礼次郎(1866)           柳 宗悦(1889)    宮城まり子(1927)
        九重佑三子(1946)         江国香織(1964)    島田ゆかり(1979)

十人十色

  十人十色、こんな人がいました。

赤 鉄幹と晶子を真似して逃亡(とんぼ)せし歌人師弟あり

橙 聖職者それでも酔えば乱痴気暴れたり目も当てられぬ

黄 無学無知な母にして子は天才科学者博士として身を立て   

緑 私生児として育てられし娘二人それぞれ令しく和して生きたり

青 延命は要らないとして祈り捧げ召天をせし男ありけり

藍 舅姑介護放棄し自死したりそれも焼身そのわけ分からず

紫 貯めること生き甲斐にして老い迎えある日逝きたり物音もせず

黒 酒飲んでかつての上司を夜討ちしてボディーブロー浴びせ復讐

白 優しさの限りの人よ貯金せずに募金を趣味に笑顔絶やさず

無 無色透明誰にも何にも偏らずと威張ってゐたり透明人間

令和5年雅歌仙(15)  雅博雅澄 両吟

令和5年雅歌仙(15)   雅博雅澄 両吟  令和5年3月20日満尾

1 春の日を浴びて和らぐ雛の顔         雅博

2 浮かんで消えてまた浮かぶ仁         雅澄

3 梅の香や三寒四温雨降りて           博 

4   野焼き脱する兎国民               澄 

5 四十六月を目指してアルテミス         博

6 銀河に抱かれ女神悶絶             澄

7 もう少し巣籠りしたいカエルかな        博

8 今年もノックケイチツの日が          澄

9 カタカナも冴えたる技の雅澄翁         博 

10  風雅博愛 新四字熟語               澄

11 梅の花雅の道は心澄む              博 

12   井筒にかけしまろが背の丈          澄

13 年を経てシワ酌み交す油井の里             博

14 目白い間丁々発止                   澄

15 窺えば黒い怪鳥エサ荒す             博

16   太陽光町風穴覗く               澄

17 知らぬ間に出ては消えてる昼の月          博  

18   歳に合わせて身も木も低く           博

19 遠足へ賞味期限を越えし客           澄

20 旬が一番いつまても旬             博 

21 琴弾や鰆肴に酌み交わす            澄

22 春の沖ゆく道真が舟              博

23 遣唐使廃止したのにどこへ行く         澄

24 なれにし衣捨てて東国             博

25 武蔵鐙イエスかノーか             澄

26    重重無尽択一あらず              博

27 三界は火宅の如しユータナジー            澄

28  伊予に人あり言葉の重き            博

29 意表突く万延元年フットボール          澄

30    安全神話完全頓挫                博 

31 春雷かビリリビリリと真夜の玻璃          澄

32   心に刺さる無明の刃                博

33 宙返りから新しいもの見えてくる          澄 

34   ヌッと現れ胡椒挽くやつ            博

35 甘辛の両刀使い色の道             澄

36   上弦下弦いずれが花か                博