2019-01-01から1年間の記事一覧

令和元年歳末十吟

令和元年歳末十吟 平成の世は終わらぬに年半ばにて令和踊り出る 院政と言うにあらねど天皇は上皇となり君臨ひそか 令しく和む心を含むとかようやく馴染み今は是とする 令子和子身の回りには親しみの持てる女人の居りて嬉しき 令嬢令息印象の佳き言葉ありあら…

ロウバイ(蝋梅)

蝋梅や去年の実もまだ残る枝 雅舟

アオツヅラフジ

野葡萄と思えどツヅラフジかもよ

夭折の牧師を悼む

うたかたの世に立つ己が後背は堅き十字のあとと見えけむ 俊二 万両や夭折牧師聖少女 雅舟

知る人ぞ知る「不動の滝」メタセコイア

七宝の不動の滝や年暮るる 雅舟 香川県三豊市豊中町 伐られずにメタセコイア令和暮 雅舟 ★「あけぼのすぎ」故前川知事が中国四川省より移入 大きくなり過ぎてほとんど伐られた悲運の巨樹。 しかし、ここの10本は亭々と30メートル伸び 三豊平野を睥睨して…

吾唯足るを知る

切字で俳句を引き締める。

馬上の勇姿

満蒙開拓青少年義勇軍(第5次昭明) 香川県送出野口中隊 対店訓練所時代(昭和17~20年) 入植地は北安省克山県昭明開拓団へ入植

石手寺の子規句碑

南無大師石手の寺よ稲の花 正岡子規

屈託ない笑み

【屈託ない笑み】この言葉で思い浮かべる女人は、今年の顔・渋野さんではなかろうか。【屈託】とは「気にかけてくよくよすること」これはあまりいただけないが、 【用例】独り長火鉢の前に、屈托らしい頬杖をついては、障子の日影が薄く⋯芥川竜之介「奇怪な…

フランスに行きたしと思へども

「旅上」 萩原朔太郎 ふらんすへ行きたしと思へどもふらんすはあまりに遠しせめては新しき背広をきてきままなる旅にいでてみん。汽車が山道をゆくときみづいろの窓によりかかりてわれひとりうれしきことをおもはむ五月の朝のしののめうら若草のもえいづる心…

山は暮れて野は黄昏の薄かな 蕪村

日が落ちる、野は風が強く吹く、林は鳴る、武蔵野は暮れんとする、寒さが身に沁む、その時は路をいそぎたまえ、顧みて思わず新月が枯林の梢の横に寒い光を放っているのを見る。風が今にも梢から月を吹き落としそうである。突然また野に出る。君はその時、 山…

寺山修司、この歌

マッチ擦るつかのま海に霧ふかし 身捨つるほどの祖国はありや 寺山修司のこの歌を久しぶりに思い出した。 本日未明の深夜便で「マッチする炎に人を」 重ねる歌(誰の歌だったか)をほのかに聞き 感動したついでに思い出した愛唱歌。

樋口一葉の記念碑

永遠の恋人樋口一葉、孫娘の名も夏。

四国霊場で一山二霊場はここだけ

68番神恵院・69番観音寺

虚子の9句、碧梧桐の7句

観音寺での虚子の⒐句、碧梧桐の7句 昭和3年頃 宗鑑の墓に花なき涼しさよ 虚子 此の屋根の葺きおろされて涼しさよ虚子 此の像の御目なざしやほととぎす 虚子 柿の木もありて鐘楼や興昌寺 虚子 胡麻殻をいつまで干すや興昌寺 虚子 秋風や庵をめぐりて六十歩 虚…

松浦坐石、西讃俳枕20句

余岐岬晩霞 黄昏や雲か霞か崎の松 花稲浦落雁 浦広し天にも落る雁の数 琴弾山松籟 春なれや終日絶えぬ松の琴 有明浜斉月 月清し砂に匍匐ふ松の影 琴弾公園 琴弾や全山色をかへぬ松 同園夜桜 夜桜や自動車の人何者ぞ 琴柱蛙声 琴を弾く松に合すか鳴く蛙 一夜…

西讃歌枕・俳枕 30

西讃(観音寺市・三豊市)地方で歌句に詠まれた所 鳥越 箕浦 一の宮 一宝宮 花稲 萩原 雲辺寺山 母神山 琴弾八幡宮 観音寺 神恵院(一山二霊場)七宝山 銭形砂絵 一夜庵 有明浜 染川 三架橋 伊吹島 燧灘 仁尾 蔦島 浦島 生里 紫雲出山 箱浦 粟島 志々島 詫間…

伊吹島10句(久保カズ子)

伊吹島10句 香川県観音寺市伊吹町(いりこの島) 月涼し七処三里伊吹島(献句) 黒田杏子 荒海や瀬戸の小島も走りをり 久保カズ子 若水汲む古りし手桶の屋号かな 〃 魚島や備前備中空の青 〃 石鎚山瀬戸を跨ぎし虹二重 〃 夾竹桃島に空家の二百軒 〃 鰯船…

どんなにお慕いしても、かなえられぬものでございます。

与えられた運命には、黙って忍従するしかございません。

妊娠したらまず参る宮「一方はん」(西讃)

安産の神様「一方(寳)」の宮 香川県観音寺市大野原町花稲(燧灘沿岸)

一期二会(いちごふたえ)

言うまでもなく「一期一会」のもじりですよね。 もうこれっきりのようなぶっちぎりのニュアンスがある四字熟語を鋭く突いて 「また会いましょう」の未来志向があって「一期二会(ふたえ)」もいいですね。 深夜便でちらっと聞いていて気に入ったものですから…

鎮守の森に棲んでいた神々は死んだ。

鎮守の森(杜) 神社(鎮守神)に付随して境内やその周辺に、神殿や参道、拝所を囲むように設定・維持されている森林。古神道における神奈備という神が鎮座する森のこと。現代において、神社神道の神体は本殿や拝殿などの、注連縄の張られた「社」であり、そ…

天使の梯子、そんなことも知らないで生きてきた。

天使の梯子(angel's ladder)、薄命光線、レンブラント光線ヤコブの梯子、天使の梯子という名称は、旧約聖書創世記28章12節に由来する。この記述では、ヤコブが夢の中で、雲の切れ間から差す光のような梯子が天から地上に伸び、そこを天使が上り下りしてい…

山茶花に寄せて

ほのかなる匂ひ漂ふ山茶花に寄ればかの日の君の唇

カモシカのようにしなやかに

羚羊のように綽(しなやか)なあなたに いつ会える

備忘録としての詠句

宗良親王の流されてきた詫間

君がため世のため何か惜しからむ捨ててかひある人となりせば 宗良親王 王屋敷 三豊市詫間町田井 宗良(むねなが)親王王屋敷跡 南北朝 後醍醐天皇の往時第五皇子宗良親王は、北条討伐に加わったが、戦いに敗れて捕らえられ、元弘2年(1332)詫間へ配流となっ…

キリキリと揉み込むような冬が来た

慈悲心・無償の愛の実践

人間みんなエゴイスト。それを脱却できるかどうか、 それで真価が決まります。それをみそなわすのは誰?