タブー(10首歌)

 

古傷を包み隠して生きているをほじくり出して見せんとする人あり

学歴のことは言わない誓いあり時に口から毀れるあれど

人様の悪口言うを生き甲斐に生きている人なきにしもあらず

婚前交渉あるを包みて過ごし来て何かのはずみぽろり現れ

要職にある人なれば私事にわたる密事隠して対面保つ

身体の先天的な欠陥を心なく言う無神経者あり

家柄に格差ある夫婦にして時に自慢たらしく傷つけるあり

苦労して出世したるに成り上がり者とうっかり言ってしまうあり

毎日のようにタブーを冒すあり傷つけ合って言える閑なく

相手思う単純なことできなくてタブー平気で冒し続けて