フジバカマ〔蘭〕⋯令和の香り

〔令和〕の起源 「初春の令月にして 気淑く風和ぎ 梅は鏡前の粉を披き 蘭は珮後の香を薫ず」  梅の花が咲く初春には、普通の「蘭」の花は咲かない。

 『万葉集』に登場する「蘭」(あららぎ)とは、秋の七草のひとつである〔藤袴〕と考えられる。フジバカマの中国名は佩蘭であり、蘭草とも呼ばれる。「蘭」とは、フジバカマのように、香の良い植物を指す総称。新春は匂袋に篭められていたか、実際は分からない。f:id:gashuu:20201210125811j:plain藤袴・蘭の芳香年明ければ匂袋に入れて献ぜむ