紅梅(十首歌)

孤高とは薄紅梅の一樹なり  浜田博美

紅梅や白寿迎ふる師を訪はな 富塚 静

慰霊碑や紅梅咲きて小鳥飛ぶ 大成映子

一枝の紅梅の艶兵の墓    三宅初美

紅梅の蕊の奥までカメラの眼 大久保喜風

紅梅の蕾に秘めし淡き恋   熊沢淑子

紅梅の米粒ほどや母恋し   三岳絹江

紅梅やボーイフレンドはにかみや 松本貞子

紅梅や雨戸一枚明けて留守   上原恒子

苔むして墳くやいのちの梅紅く 水口となみ

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