森川義信詩碑「勾配」


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  戦没詩人【森川義信
 筑摩書房の高等学校用『現代文』教科書に載せられている。先輩をこの教科書で学習し、教えることに誇りを感じている。教科書準拠『演習国語Ⅱ』では、森川義信の代表作「勾配」が載せられている。
     勾  配      
                       森川義信
  非望のきはみ
  非望のいのち
  はげしく一つのものに向かって
  誰がこの階段をおりていったのか
  時空をこえて屹立する地平をのぞんで
  そこに立てば
  かきむしるように悲風はつんざき
  季節はすでに終わりであった
  たかだかと欲望の精神に
  はたして時は
  噴水や花を象眼
  光彩の地平をもちあげたか
  清純なものばかりを打ちくだいて
  なにゆゑにここまで来たのか
  だがみよ
  きびしく勾配に根をささへ
  ふとした流れの凹みから雑草のかげから
  いくつもの道ははじまってゐるのだ

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