死に方様々10首


     自分で選べる「仕舞い」10首

    ソーレン鐘未明に鳴りて本日の地区の誰かの葬儀を知らす 
  
   昔より地区に葬儀のある日には足止め鐘を鳴らす慣わし

   一方で家族葬なるものはやりいつのまにやら死にたる例あり

  都会では仕方なけれど隣人に死を知らせない田舎やいかに

  冠婚葬祭簡素化するのもいいけれど隣の家には一言知らせよ

  兄弟にも知らせず葬る人がある他人なる故構はないのか

  父の遺体勝手に山に運びこみ焼いて捨てたと言ふ噂あり

  生年の分からぬ人あれど没年は誰にでも皆必ずある不思議

  漂泊の果てにどこかで行倒れ西行芭蕉のように死にたい

  介護保険掛けさせられているけれどその援助にはなるつもりなし    

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