司馬遷の名言(10首歌)

他の人にさせるためには言い出しっぺ「まず魁より始めよ」

自信もち「断じて行えば」人の遠避ける「鬼神もこれを避く」

後塵を拝するよりは「むしろ鶏口となるとも牛後となる勿れ」

「桃李もの言わざれど」慕われて「下自ずから径をなす」

真の理解者がほしいもの「士は己を知る者の為に死す」

「千軍は得易きも一将は求め難し」統率するリーダー

「敗軍の将は以て勇を言うべからず」弁解言い訳をしない

「人窮すれば天を呼ぶ」苦しい時の神頼みは人の常か

「富貴なる者は人を送るに財を以てし仁人は言を以てす」

「君子は交わりを絶ゆるも悪声を出さず」ひたすこらえる

司馬遷

武田泰淳の評論。1943年,日本評論社刊。のちに《史記の世界》と改題の刊行本もある。作家以前の武田が戦時下の混迷と不安に精神のよりどころを求めようとして書き下ろしたもの。いまわしい宮刑で受けた恥の解消を願う司馬遷の書いた《史記》が,人間平等論および栄枯盛衰,生者必滅的な日本の伝統的歴史観マルキシズムの必然論でもない,非情な空間的絶対持続の歴史観に立って世界を把握したものであることを解明したすぐれた評論。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報