飽食の時代に(10首歌)

戦死者の大方飢死だと言う人あり米飯などは夢のまた夢

食べられるものは皆食べとかげ蛇そんなものなど平気で食べたと

行軍の途中で脱落するならば死と同じだと付いて行ったと

戦友は互いにかばっていたけれど飢え極まれば餓鬼になることも

贅沢の限りを尽くす現代の食生活を文化と言えるか

生きる死ぬ境を越えて復員せし者には全ては馳走選り好みせず

使い捨て余りを捨てる天罰はいつかは下る間違いもなく

余り物飢えたる国へ捧ぐべし世界の貧富差あまりにひどい

餓死する子多き国民アフリカへ届けてほしい日本の余剰

食べること今中断しこの歌々飢えたる国民に捧げたいと思う