下心(したごころ) 10 首歌
慕情 思慕 慕う心の純情さ その謙虚さの今は得難し
恭順の態度示せど なんとなく 蟠りあれば 功は奏せず
何事もなき恋慕の期短くて つつむ悲恋の果ても知られず
忝い 恭しい と言うことば 今はどこかに影を潜めて
下心あるやに勘ぐる人ありて純真心まこと示せず
慈悲心鳥 愛慕ひたすら ひたむきさ 乙女心は秘めて放たず
恩愛に忠恕の心今は亡し 耳目に触れるその時も無し
怨念に忿怒重ねること勿れ 軽く一蹴和睦求めよ
意思と意志の相違は微妙 思慮 考慮その異同など更に不分明
想念に思念と言えど大差なし 万事世の中 思い半ばに