回想の農作業(10首歌)

   ~父は戦場より還らず~

父戦死の遺族の農家敢然と少年の我は大黒柱

貧農の二反百姓母と姉それより以上我働きたりき

学校から帰るとすぐに農作業父なき家も余所に負けじと

稲刈りも脱穀莚乾し麦裏作も全部自分が中心となり

下肥を担いで田畑に撒いてゆく小学校の低学年より

友達は遊んでいてもそれどころでなく農作業に専念

母姉は頼りにならず少年の我は父替わり一家を背負う

小作という貧農なれど勇猛の志士の誇りが我には棲まひし

年がら年中田畑草取り施肥作業みな我が両肩に掛かりてゐたり

勉強は夜遅くまで一時二時それは大学合格の日まで