古語「身」の歌(10首)

「身に余る」御心ざしを頂いて桐壺更衣光るを産みぬ

仄かにも光源氏のお姿を「身に沁む」ばかり女房見入る 

建礼門院の安産祈り「身の毛がよだつ」祈祷師の声 

「身の後」に金で北斗七星支えても遺族の心慰むべしや

「身の程」は儚きものよどうなっていくのかはた知れず 

昔より「身は習はしのもの」なれば会わずにいればと試してもみむ

「身を合はす」一身同体なりし君臣関係は今はあるまじ

「身を沈む」平家物語に哀話あり琵琶に合わせて語り聴かせる

「身を捨つ」は身投げでなくて出家遁世することにも使う 

「身を尽くす」=「澪標」に懸けて使うこと古歌に多いか