日々辞世 10首


    日々辞世 10首

  「生涯の我が句は全て辞世なり」芭蕉の遺言に身が引き締まる

  今日もまた精一杯に生きたりと思へば明日はどうなろうとも

  いつまでも生きられるなど考へず今日生きられたことだけでいい

  毎日を辞世のつもりで生きたりし江戸期の芭蕉昭和の我が父

  責任を他に転じたとて何かせむ全て己を責めて生きたし

  明日ありと思ふ心の浅はかさ花ならずとも命散りゆく

  夜が明ければ今日一日が奇しくも与へられたと感謝して生きむ

  余命など信ずるに足らず人生はその日その日で燃え尽きるもの
  
  他人から見れば他愛もないことも命掛けたる仕事あればいい

  百歳まで生きたとしても何かせむ一日一日の充実なければ

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