2021-11-11 ますほの小貝 芭蕉の『奥の細道』十六日、空霽たれば【ますほの小貝】ひろはんと種の濱に舟を走す。海上七里あり。天屋何某と云もの、破篭小竹筒などこまやかにしたゝめさせ、僕あまた舟にとりのせて、追風時のまに吹着ぬ。濱はわづかなる海士の小家にて侘しき法花寺あり。爰に茶を飲酒をあたゝめて、夕ぐれのわびしさ感に堪たり。 寂しさや須磨にかちたる濱の秋 波の間や【小貝】にまじる萩の塵 【ますほの小貝】を現地福井県「種の浜」で拾って来たものを掲げておきます。 「種の浜」とは「色の浜」のことです。