2022-06-15 「夏の夜や」歌仙 今宵賦 支考 今宵は六月十六日のそら水にかよひ、月は東方の乱山にかかげて、衣装に湖水の秋をふくむ(後略) 夏の夜や崩れて明し冷し物 芭蕉 露ははらりと蓮の縁先 曲水 鶯はいつぞの程に音を入て 伏高 古き革籠に反故おし込 惟然 月影の雪もちかよる雲の色 支考 しまうて銭を分る駕かき 芭蕉 猪を狩場の外へ追にがし 翠 山から石に名を書て出す 高 飯櫃なる面桶にはさむ火打鎌 然 鳶で工夫をしたる照降 考 おれが叓哥に讀るゝ橋の番 蕉 (後略)