十月十四日 拱手傍観
重大な事態の前で何もせず手をこまねいて見ているやいかに
十月十五日 虚虚実実
うそとまことうまく取り混ぜ策略を使って戦う駆け引き上手
十月十六日 虚実皮膜
芸術は事実と虚構の微妙な境近松さまの言い始めた論
十月十七日 漁夫之利
両方の争い和解もさせないで横取りをする卑劣な行為
十月十八日 義理人情
交際の掟のごとき不文律今はどこかに消えてなくなる
十月十九日 金科玉条
主義主張絶対的なものありし昔の思想今はどこかへ
十月二十日 兼愛交利
自他の別なくお互いに愛すること利益も共に分かち合うこと
十月二十一日 歳月不待
少年は老いやすくして盛年は重ねて来らずだからどうする
十月二十二日 百錬成鋼
幾度も鍛えてやっと鋼となる人も鍛錬重ねて強く
十月二十三日 福生於微
福生ずる基ありといえど微小なるもの積み重ねやっと生ずる
十月二十四日 栄枯盛衰
世の中のすべては繁栄衰退の繰り返しにして盛者必衰
