道真、讃岐嘆き節(旧三月三日)

三月三日、雅院に侍り、侍臣に曲水の飲を賜ふ、製に応へまつる(七言律詩)

  菅原道真が讃岐の国守であったときの嘆き節の漢詩

1 風光を擲ち度りて 海浜に伏せりき

2 憐れぶべし 今日佳辰に遇ふこと

3 近く臨む 桂殿 廻流の水

4 遙に想ふ 蘭亭 晩景の春

5 仙盞 追ひ来りて 花錦乱る

6 御簾 巻き却けて 月勾新なり

7 四時 王沢を歌はむことを廃めず

8 長く詩臣の 外臣たらむことを断たむ

 趣旨=大いに歳時の風流をおこし、私のような文人詩臣を召し出して田舎廻りなどさせないで下さい。