雅歌仙(16)「花冷えや」の巻 雅澄 雅博 両吟
令和5年4月17日満尾
1 花冷えやいざ戦陣へ温め酒 雅澄
2 応援せわし右も左も 雅博
3 山梨の花満開で錦飾る 澄
4 舞って散ったる武者の数々 博
5 麦の穂の青き真実仏信ず 澄
6 ヒバリは高し声のみぞする 博
7 憧れはギヤマンなれや身に添わず 澄
8 地を這う虫やよきもの見つけ 博
9 人それぞれ好きこそ命伝えゆく 澄
10 鬼も十八茄子は初物 博
11 親戚が急に増えます選挙戦 澄
12 後は安泰ヤジして昼寝 博
13 凍りつく土の中にも夢芽生え 澄
14 びんずる尊者ちょっとお出掛け 博
15 表情がマスクで見えぬ有難さ 澄
16 ヘルメット着て行くは前線 博
17 お釈迦さま酒茶の味は知るまじき 澄
18 ただ陶然と名月仰ぐ 澄
19 雲の果て我を忘るなかぐや姫 博
20 憂き世に何か久しかるべき 澄
21 樟は大地に根張り石となる 博
22 雀変じて蛤となる 澄
23 遠い日はずっしり重い山田沖 博
24 今干拓地産業団地化 澄
25 賢いと愚かは見ても分からない 博
26 強風吹いて分かる勁草 澄
27 たつた山ひとり越えんと冬の雨 博
28 大空の凍てて猿蓑ほしげなり 澄
29 来る春や木の芽は苦しでも嬉し 博
30 忘れてた声老子か不明 澄
31 世は知らず我は愚人の心なり 博
32 柔弱なるも堅強に克つ 澄
33 霧の中老子が黙し座している 博
34※ラインの向こうランチの誘い 澄
35 やわらかな光を感じ内に帰す 博
36 のんびりせよと無為自然説く 澄
※本歌 友逝きてラインの向こう沈黙す
ランチの誘い待っているのに 美奈子