四季の雲10句

ひらひらとあぐる扇や雲の峰   芭蕉

橋見えて暮かかるなり秋の雲   一茶

鰯雲人に告ぐべきことならず   楸邨

峰の雲落ちて筧に水の音     漱石

頭上の岩をめぐるや秋の雲    子規

冬雲は薄くもならず濃くもならず 虚子

少しづつゐざる景色や秋の雲   鬼城

てり附るむさらしの上や雲の峰  許六

くづれたる入道雲のみなとかな  横車

飛騨に湧く夏雲峰を越えきたる  不明