2010-11-25 空家の朝顔 随想 #事件 この空家には朝顔が垣根に生え茂っている。 二十年ほど前、子どもを連れて女は出て行った。 男は一人取り残されたが、五年ほど前、病死した。 本好きだったので、集めていた膨大な蔵書も寄ってたかって 知る人、知らぬ人に持って行かれた。 今、その空家には数百の朝顔が咲き覆っている。