ウグイスは「ウ、ウグイ」と鳴いた

万葉集では、「鶯(うぐひす)」下記のように「万葉仮名」で表記されている。
 
   
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   なぜ「うぐいす」と呼ぶか、それは聞きなしであり、もともと「ウ、ウグイ」と聞きなし た。「ウグイ+ス」である。 「ホトトギス」も同じ。「ス」は鳥の接尾語。
 
 
    『万葉集』に「梅」と「鶯」を詠んだものが11首ほど収録されてい.る。

 春の野に鳴くや鶯なつけむとわが家の園に梅が花咲く(巻5-837) 
                                笄師志大道
 鶯の声聞くなへに梅の花我家の園に咲きて散る見ゆ(巻5-841)
                                対馬目高氏老
 梅の花散り乱ひたる丘辺には鶯鳴くも春かたまけて(巻5-838)
                                大隅目榎氏鉢麻呂
 梅の花咲ける丘辺に家居ればともしくもあらず鶯の声(巻10-1820)
                                読人不知
 春されば木末がくれで鶯ぞ鳴きて去ぬなる梅が下枝に(巻5ー827) 
                                小典山氏若麻呂
 わが宿の梅の下枝に遊びつつ鶯鳴くも散らまく惜しみ(巻5ー842)
                                薩摩目高氏海人
 梅が枝に鳴きて移ろふ鶯の羽白たへに沫雪ぞ降る(巻10ー1840)                                       読人不知
 鶯の木伝ふ梅のうつろへば桜の花の時かたまけぬ(巻10-1854) 
                                読人不知
 何時しかもこの夜の明けむ鶯の木伝ひ散らす梅に花見む(巻10-1873)
                                読人不知
 袖垂れていざわが苑に鶯の木伝ひ散らす梅の花見に(巻19ー4277)
                                藤原永手朝臣
 鶯の待かてにせし梅が花散らずありこそ思ふ子がため(巻5ー845)
                                筑前掾門氏石足