2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧
戦後ビルマより帰還した窪田中隊長の手紙。妹の故今滝康子女医よりいただく。 このようにありありと活躍の跡を知らされることは類稀なことで、森川義信は人間性豊かであると同時に「武勲」などという心ならずも戦争に巻き込まれてしまった。「靖国の神」とな…
戦後まもなく昭和25年、兄森川之芳(徳島大学工学部教授)がビルマで戦病死した弟森川義信遺稿詩集を私家版(ガリ版印刷)で自費出版した。その貴重な一冊をもらい受けていたのを紛失していたが、この度再発見したので、わずか16ページ18編をここに再…
又きかれ未央柳とまた答へ 星野立子 「この花何というの?」「ビヨウヤナギ」「ビオウ?」「違うの、ビヨウヤナギ」 「美容柳なのよ」「へ~、美容院のヤナギ!」「知らないわよ⋯」
断定はできないが、通説では桔梗。 朝顔は 朝露負ひて 咲くといへど 夕影にこそ 咲きまさりけれ 『万葉集』巻10 ・2104 朝顔は朝露を浴びて咲くというが、夕方の薄暗い光の中でこそ輝いて見える。 夕方の方が咲きまさるのだから、今の朝顔ではない。桔梗か木…
すでに四国の片田舎で作家デビューを果たしている者ですが、この度自粛中、郷土戦没詩人先輩森川義信を再び取り上げました。6480柱の戦没者の中に位置づけするもので、郷土愛に発する作家研究の一端かと存じます。 代表作品名詩「勾配 」森川義信 日本が…
「お姉ちゃん、何考えてるの?」「外に出て羽ばたいてみたいの」「それは無理さ」 「でもね、せめて外の空気を吸って自由になりたいよ」「だったら見せてあげる」 「わたし、雲になりたい。雲になって、どこか遠くへ飛んでゆきたいわ」 「白色レグホンの姉ち…
コロナ禍を口実にして会えないが育てる楽しみそれで十分 人の子を育てることはもう十分植物たちはいついつまでも
す早くて撮れない燕かすめ撮る
この落日をあなたに
姿なくマスクもなくて月立ちぬ軍人墓地も一般墓地も 雅人
七月は朝美しき雲浮かびコロナと無縁の旅に出むとす 雅人