ネット新連句「森澄雄・(落葉とならん)」

ネット新連句森澄雄・(落葉とならん)」

リレー:[夏石番矢→大西泰世→橋本夢道→住宅顕信→渡辺白泉→三橋敏雄→西東三鬼→金子兜太高柳重信寺山修司北園克衛塚本邦雄→不遜亭希典→西脇順三郎→加藤郁乎→金子光晴宮沢賢治藤沢周平横光利一前田雀郎→岸本水府→川上三太郎→阿部完市→坪内稔典→鈴木六林男→佐藤鬼房→西東三鬼→森澄雄]

ネット新連句森澄雄・(落葉とならん)」
スタート 平成二十二年八月二十日
ゴール  平成二十二年九月・日 
メンバー 小童(B)・宣長(B)・不遜(B)

(一)正調

一  美しき落葉とならん願ひあり    森澄雄  秋
二   水澄む森の虚空燦々        不遜  秋
三  工場の月出て仕事捗って      宣長  秋月
四   鳥の鳥目を忘られてをり       小童  雑
五  詩心を句心として苦心する      不  雑
六   夢うつつなき元旦の鷹       宣  春 

(二)正調 (破調ではなく正調)

一  残雪の重鎮たおやか間ノ岳(あいのだけ)小  春
二   風のゆるるに辛夷の白芽           不  春
三  茜色珈琲カップ恋に似る             宣  雑恋
四   器量は問はぬの鮟鱇鍋            小  冬恋
五  老いたれば本気か?正気?それビキニ? 不  夏恋
六   籠枕して耶蘇森の中               宣  雑   
七  引退す201系月の下                小  秋 月
八    岐阜羽島より盆僧ひとり             不  秋  
九  灯台は下暗くとも秋波寄す           宣  秋
十   四隅に目置く名画鑑賞             小  雑
十一 はなはみななにか思い出つれてくる    不  春花
十二  石仏乙女頬に春風               宣  春

(三)破調(乱調ではなく破調。長句と短句の区別あり) 

一  美佐ちゃんは鉛筆折られ春休み      小  春
二   時代の膿を出すメスを手に          不  雑 
三  海ゆかば戦友の霊に憑かれる夏     宣  夏
四   芭蕉なんでまた木曽殿に号泣?     小  雑
五  小沢推すルーピー鳩山もう駄目だ     不  雑
六   傷口舐め合うコンバット恋           宣  雑恋  
七  臍下の十字架隠し掛布団           小  冬恋
八   蚊遣火焚いて枕絵の真似          不  夏恋
九  乗りません身の程心得吾は一人旅    宣  雑   
十   風呂で爺さま素うどんすする         小  雑
十一 有明の月を眺めて朝の酒           不  秋月
十二  塔の上なる秋雲ひとひら           宣  秋

(四)正調

一  曼珠沙華咲きてぼつぼつ発狂す     小 秋
二   バカバカバカと真似する鸚鵡     不 雑
三  高千穂に天孫降臨里神楽        宣 雑
四   俳句は虚空今が感動         小 雑
五  花眼にてこの世よかりし花朧      不 春花
六   天に偽りなくて春来る        宣 春