如月の小雨つめたき旅の宿Maskを洩るる心の吐息
Hotel宿閑散として世の中に旅を楽しむ掟崩るる
夕暮れの光をはらみ島蔭の恋忘れ貝我が波枕
只管に一夜の宿を共にせむ心はあれど躊躇ひ続く
鳥を宿し獣を宿し信濃路の魑魅魍魎の時は過ぎたり
人の世の儚さ想ひ巡礼の遍歴の旅続ける人ありや
観光旅行今真っ逆さまに地に堕ちて回復の日を仰望するのみ
大手振り旅する人を見かけざる令和の世の中怜悧冷え冷え
仮の宿とは自覚せずいつまでも生きられる気で生きている人
人類の因果応報受難歴いかなる終末時計は何時?