高峰秀子主演の「二十四の瞳」ロケがあって間もない頃、小豆島に赴任した自分。格別な思いでこの作品の映画化を何度も見てきて、令和四年の今夏又新たな感動を覚えた。どこを取っても、どの場面を見てもただ感動的で、迫ってくるものがある。恵まれない島の暮らし、戦争の翳を色濃く現わす背景の中で、純粋な師弟愛がたまらない。
自分もそのような過ごし方を念じつつ勤めたものの、この物語のようにはドラマチックではなかった。穢れない少年少女たちの姿がたまらない。哀しい運命に弄ばれる子供たちに涙なしには相対せない。松ちゃん、私の場合も私の松ちゃんがあった。(戦争遺児がクラスでニ三人はいた)。
ただただ涙に咽ぶばかりの「二十四の瞳」私の場合は「一一四の瞳」本土に帰ってからのことではあるが。