花は山吹の花、いとをかし。

花は山吹の花、いとをかし。一重より八重の花 趣き深し。

 七重八重花は咲けども山吹の実の(蓑)一つだになきぞかなしき

田舎娘の太田道灌に贈りし歌に道灌は感服し、歌の道に志したとかや。

この歌は『後拾遺集』に醍醐天皇の皇子中務卿兼明親王の歌として載せられている。