今は秋なのに春へのあこがれにこだわりてをり春を求めて
春愁はあれど秋愁はなし秋の憂えはただ必然の性
「此の秋は何で年よる雲に鳥」芭蕉の心に寄り添って生き
青春と名乗れば老春と嘲う幾人もある春の岸辺に
買春と先ず出てくる検索よ改悛と思い直さねば男廃れる
「女身仏に春剥落のつづきたり」じっと見入りて凍えてしまう
春秋の繰り返す日本春秋に富む若者に肖らむとす
春望杜甫の詩国破れて山河あり幾春秋に読まれ継がれて
風光るを春光と言い風薫る夏秋風蕭々と吹くのか
春眠暁を覚えず処々啼鳥を聴くこの境地にて長閑に生きたし