1 何急ぎ師走の烏人も亦 雅澄
2 明日のことは柚子湯に漬かり 雅博
3 初時雨上がればいずこへ旅ゆかん 澄
4 今は散らつく白河の関 博
5 夜舟で渡って知らぬの噓がばれ 澄
6 正直頭イワシの頭 博
7 勝ってくるとは勇ましく出たけれど 澄
8 国破れてもハマス滅びず 博
9 妻の待つ浄土へ旅立つ年の暮 澄
10 恐縮十句いつか忘れむ 博
11 独り身の人口減少憂う国 澄
12 群れ泳ぐはずお節数の子 博
13 散るもみじ散らぬもみじも散るもみじ 澄
14 すべては移る我もかなたも 博
15 不時着は甲島乙姫丙子さん 澄
16 風に吹かれて綿毛フワフワ 博
17 大山崎 天下分け目の天王山 澄
18 ここで居られぬ南下しかない 澄
19 葦舟で西を目指すはピューリタン 博
20 良し悪し沈黙殉教碑 澄
21 官房はオウムの如く繰り返し 博
22 首長助け舟「火の玉となる」 澄
23 火鼠はめらめら燃えてあへなくも 博
24 男へきえき難題婚に 澄
25 新種貝その名もゆかし「彼は誰」ぞ 博
26 花鳥の名は知らず生きらる 澄
27 皆な集い木枯らしの中宮掃除 光瀧
28 冬こそまされ一亭の会 博
29 銭型市一期一会の一夜庵 雅
30 少し寒かろ裸にされて 博
31 出る埃出ない誇りや自民党 雅
32 振り子スイング世フォールダウン 博
33 アレコレを言わず一筋「アレ貫徹」 雅
34 おたおたするも早歳の暮 博
35 ふくろうが三羽となって文殊の知恵 雅
36 阿讃山脈令和の睦 瀧