芭蕉「桜・花」10 句

花の雲鐘は上野か浅草か

しばらくは花の上なる月夜かな

のみ明けて花池にせん二升樽

四方より花吹き入れてにほの海

花の山二町のぼれば大悲閣

橿の木の花にかまはぬ姿かな

花の影謡に似たる旅寝かな

なほ見たし花に明け行く神の顔

一里はみな花守の子孫かな

奈良七重七堂伽藍八重桜