【愛】=相手をいとしく思い大切に慈しむ気持ちをさし、会話にも文章にも広く使われる基本的な漢語。「恋」や「恋愛」が男女間に限られる限られるのに対して、この語は色恋に限らず、親子の間の愛、兄弟愛、隣人愛、人類愛から、万物への博愛、郷土愛、愛国心、神の愛まで、さまざまな形の愛情を表すのに用いられている。ただ、恥じらいを知る日本人は、このようなあからさまな語を、人前で発することを伝統的に控えめにしている。『新明解国語辞典』の【愛】=個人の立場や利害にとらわれず、広く身のまわりのものすべての存在価値を認め、最大限に尊重して行きたいと願う、人間本来の暖かな心情。