「心の山頂にさらされて」 ~この詩を本日誕生日の詠山さんに贈る~
見よ、ことばの最後の村落が。そしてもっと高いあたりに、
やはりごく小さな姿で、感情の
最後の農家が見える。君に見分けがつくだろうか?
心の山頂にさらされて、手の下には
石だらけの山肌だ。ここでもまだ萌え出るものが
いくつかある。無言の崖から
ひともとの無知の草が歌いつつ延びる。
けれど知る者は? 知りそめた人間は、ああ、
そしていま、心の山頂にさらされて、沈黙する者は。
ここでもなお、あまたの守られた山のけものが
すこやかな意識をもってゆきかい、
出没し、またとどまる。そして大きな庇護された鳥は
いただきの純粋拒絶をめぐって輪をえがく。――しかし、
守るものもなく、この心の山頂にさらされて……
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