#詩

読みの確かさ

『漱石の漢詩を読む』古井由吉 本書を象徴するような「末期の吟」を要約してみたい。 大正5年11月20日の詩。翌々日から病床につく。(12月9日逝去 50歳) 漱石最晩年の漢詩は、ほとんどが七言律詩。この八句形式の尾聯二句を書き下し文にすると、 …

生命の詩としての蛙

『蛙』草野心平 好き嫌いがありますので、蛙の生態の写真集などでないのが幸いです。46編の詩はすべて蛙が主人公の詩、メルヘンですよ。 「ごびらっふの独白」…るてえる びる もれとりり がいく。ぐう であとびん むはありりんく るてえる。(日本語訳)幸…