2011-07-09から1日間の記事一覧

短冊3

3 あの世へといひしこゝへや月の一夜庵

短冊2

2 まゝよ世ハ夏の一夜の仮の庵 季吟

短冊1

1 松涼し鶴のこゝろにも一夜庵 支考

短冊三百九

三百九 山磯の匂ひの華や一夜庵 亀舟

短冊三百八

三百八 俤やかハらて庵のかきつはた 温・ 故・・中

短冊三百七

三百七 一夜庵に望らく 下闇や庵中手・き水の音 亀城東部・・・・

「海開き」は季語か?

海開き 晩夏 水泳場開始陽暦七月十日前後。海水浴場を開く日のこと。遊泳の安全祈願の 神事などをしてから泳ぎ出す。泳ぐ人達のための海の家や売店も この日から店開きする。 虚子編『新歳時記(花鳥諷詠)』には季語として記載されていません。 有明海水浴場(…

あなたはナデシコ?

ナデシコ(撫子)の群生地。讃岐観音寺市琴弾公園の松原にあります。 もちろん、カワラナデシコ(大和撫子)。ご自分が大和撫子のように 、しとやかだという自信があっても、この花を見れば、少し恥ずかしく なってくるかもしれませんね。なでしこジャパンの面…

7月9日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

7月9日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)沈潜をモットーにして花擬宝珠 雅舟 7月9日 【花】ギボウシ(ユリ科) 【花言葉】静かな人 沈静 【短歌】ギボウシの花の一つにもぐりたる蜂がかすかに音をたてるなり 鳥海昭子 リ科…

初めての朗唱夜会で

『万葉の旅』犬養孝 犬養孝先生は、忘れもしない平成10年10月3日91歳で亡くなられた。時あたかも富山県高岡市で万葉集全巻朗読の初日だった。夜の会で中西進先生によって訃報が参加者に知らされ、はるかに黙祷を捧げたことを思い出す。第1巻冒頭の数…

芭蕉碑総覧

『石に刻まれた芭蕉』弘中孝 芭蕉の句碑めぐりの本は、ほとんど地区毎になっていて、焦点がしぼられ詳しい調査がなされていていいのだが、全国的視野には乏しい。本書は長年月かけて全国各地をつぶさに歩いて実地踏査して、3230基の芭蕉関係石碑をまとめ…

大空に散った青春

別冊歴史読本『特攻作戦』 終戦直後「君の名は」を演じた岸恵子が、戦後60年を過ぎて「特攻の母」を演じ、時の流れを痛感させられる。食堂を切り盛りする鳥浜トメは惜しみない愛情を注ぎ、隊員たちからも母親の用意に慕われる。さまざまな想いを抱いて大空…

悪文への免疫

『悪文』中村明 名文を書こうとは思わないが、悪文を書きたくない。消極的ではあっても、その方が分かり易いし「為になる」だろう。他の人はどうか分からないが、自分自身が陥り易いように思う、そのいくつかを本文から抜き出しておく。 (例1)内面的なも…

有明浜の博覧会

『海辺の博覧会』芦原すなお 現実から幻想へ、そのようなメルヘンチックな物語展開はしない。ただ、現在から過去へ微妙なタイミングで遡行させる表現様式はお手のものである。ただ我が少年時代を回顧するのではなく、それでは凡百の自分史になる。ストーリー…

生命の詩としての蛙

『蛙』草野心平 好き嫌いがありますので、蛙の生態の写真集などでないのが幸いです。46編の詩はすべて蛙が主人公の詩、メルヘンですよ。 「ごびらっふの独白」…るてえる びる もれとりり がいく。ぐう であとびん むはありりんく るてえる。(日本語訳)幸…

幻影の襞の深さ

『白暗淵 しろわだ』古井由吉 表題作「白暗淵」のタイトルが全てを象徴している。 高校時代に女教師が『聖書』創世記冒頭の話で「元始(はじめ)」「黒暗淵(やみはだ)」と板書して読んだ時のことを半世紀を経て回想する。小生と著者は同期なので、同時体験…