鎮守の森に棲んでいた神々は死んだ。


   鎮守の森(杜)

 神社(鎮守神)に付随して境内やその周辺に、神殿や参道、拝所を囲むように設定・維持されている森林。古神道における神奈備という神が鎮座する森のこと。
現代において、神社神道の神体は本殿や拝殿などの、注連縄の張られた「社」であり、それを囲むものが鎮守の森。本来の神道の源流である古神道には、神籬(ひもろぎ)・磐座(いわくら)信仰があり、森林や森林に覆われた土地であった。

 ところが、今や社寺境内の樹木伐採は平然と行われ、鎮守の森は形骸化、丸裸破廉恥の憂き目にあっている。ここには神は宿らない。大袈裟に言って、日本古来の神々は死んだ。

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