樹木伐採の愚かさ(十首歌)
さっぱりとしてよかったと木を伐って愚かな今の日本人悲し
大方の社寺の境内落葉掃くことの節約木の枝伐って
社の樹伐れば寺も負けずに樹を伐る連鎖
丸坊主それより酷く枝下し落葉掃くこと楽している今
神宿る鎮守の森も餓鬼のごときやせ細りたる丸禿の木々
神々の祟りか神木楠の樹が神社本殿落下憚らず
鎮守の森守り神々宿りしも乱伐至極神々は死す
神々の棲まなくなった鎮守の森塾にゆく子が駆け抜けてゆく
庭師呼び丸坊主にしさっぱりとしたと喜ぶ愚かな庶民
亭々と高々と樹は伸ばすべし天にも届け大和国原