生きている人は次第に真人間になりつつあると小林秀雄
人は死に初めて真人間になるという小林秀雄の論を肯う
未完成なのです生きてる人間は死んで初めて価値が定まる
それならば死者との対話いたしましょう一番いいのは古典の主なり
明治期に生死の人はまず手本になると言いたい定評あるなり
良し悪しはさておき生きた証し皆総合判断して評価せむ
じっと耳澄まして居れば死者の声偽りのなき真実吐露すなり
静謐の中に対話をする生者死者とのあわい幽かなるかな
本当に会いたい人とだけ会いたしそれがかなわぬ悲し現そ身
非業の死遂げたる戦没詩人ありまずその人に切に会いたい