三島由紀夫死後半世紀(10首歌)

老醜を拒否した男の美学なる四十五歳割腹自殺

生ぬるい戦後日本の骨抜きに断念したるサムライの声

天皇に代わって神になろうとした矜りの裡なる奥は不可解

狂気の沙汰常軌を逸した行動に世間は唖然と言葉失う

対米従属戦後日本の不甲斐なさ自衛隊への決起演説

あまりにも短絡的な楯の会に批判と無視と冷笑浴びる

益荒男の太刀にて絶命せし由紀夫半世紀経て変わらぬ日本

潔く散るという花々しき最期意表突いたる割腹自殺

豊饒の海そのものの三島文学深甚として捉え難けれ

三島逝きて半世紀経つ令和初期混沌としてコロナの渦中

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