人の宿命

【宿命の人】昨日まで他人であった人と今日どこかで出会って一緒に暮らすようになった。そんな偶然の出会いの因縁めいた例もあるのに、一緒に居て〔運命〕を感じずにずっと他人のまま、心のすれ違いのまま暮らす男女があるのも、魔訶不思議なことである。親子の縁も当たり前のようで、奇跡的な出会いではある。気持ち悪いほど似た子が生まれても、別人である不思議さ。他の動植物に個体差がみられないようには、無個性ではない、人間の個性。一律にはいかない個性ある人間。一人ひとりの人格に応じて接し、育て、尊重しなければならない相互関係の大切さ。一人ひとりを見つめ、その者に応じた対応を心がけたい人間接触。個性に応じて育成すれば伸びる才能が生かせずに凋んでしまうのは、もったいないことである。千里の馬は常に有れども、伯楽は常にはあらず。心して才能ある人の可能性を伸ばし、育てることを疎かにしてはなるまい。