時鳥鳴く山里に水車小屋力合わせて建てし我々
流れ落ちる音永遠に続くなる山里に住む人を愛おしむ
雉の声あまりに高く抑えることを知らざるがごとし
瀬戸内の波穏やかと決められず渚に寄せて狂う浪音
井戸水をポンプで汲み上げ田に注ぐその音すがしいつまでも聞く
夕立の雨音激し人の家の軒場を借りて晴れ待つ間
我が部屋に独り静かに眠らんと灯り消す時蚊音五月蠅し
蝉時雨時に湧き立ち一斉に戦没魂故国を去らず
爆音を立てて若者オートバイ雷族はその名の如く
捨て猫がミューと鳴くなり夕焼けの防潮堤の上に一匹